【コラム】学び直しができる国・デンマークへ(藤岡)

KURASOU.代表の藤岡です。 
無事に第二子の出産を終え産休が開けてみると、
政治の世界はめまぐるしい状況に置かれ、戦後70年の夏が終わりました。

わたしはというと、大塚にあるこそだてビレッジにて、様々な事業や活動の打ち合わせを進めながらも、
来年夏の参院選挙までに自分自身が何ができるかを考え、行動し続けています。

その1つとして、来週14日からデンマークへ短期間の留学に出ることとしました。

国の土台となる学び場

「親が学び直せる場所が必要だ。」
そうしてKURASOU.を立ち上げ、おやこ暮らし大学のモデルとしたのは、
デンマーク発祥の成人教育機関「フォルケホイスコーレ」です。

フォルケホイスコーレはデンマークで約95校、高齢者向けは5校といわれています。
農民運動・宗教運動の父といわれているグルンドヴィの指導による学校です。
理念は「対話と共生」 。
対話で「生きることの自覚」を促すという考えの元、全寮制になっています。
入学試験はなく、18歳以上であれば誰もが学び直しができます。
デンマーク人のものの見方考え方、デンマーク民主主義の土台となっているのは、このフォルケホイスコーレだといわれています。

さて。いま、何が一番学び直したいかといわれて考えつくことを・・・、すべて今回の留学に入れ込みました。

・民主主義

デンマーク=民主主義の国。
それを裏付ける指標のひとつに、80%前後の投票率が挙げられます。
この背景には、若者・障がい者・高齢者が独自に組織をつくり、意見を吸い上げ発言できるシステムがあるからだそうです。
今回は特に、若者、障がい者を統括している組織とミートアップをします。

Danish Youth Council(ユース団体統括組織)
Social Democrats Youth(社会民主党ユース団体)
Danish Handicap Organisation

・国会議員と市議会議員

知ればしるほど興味深い、デンマーク国民の政治参加の姿勢。
その一方で、選ばれる議員たちはどんなことを考え、政治と向き合っているのでしょう。
前教育大臣、現役市議会議員とミートアップをします。

Christine Antorini (前教育大臣)
Hanne Berg(市議会委員教育長)

・福祉

老い方を自分で決めるのが、デンマークの高齢者です。
その根っこの部分を育むのが幼児教育の現場でもあります。
わたし自身の長年の夢であった森のようちえんへの訪問・ミーティングの後、
高齢者が暮らす施設へ訪問します。
また、行政がどのように市民と手を組みながら住みよい環境をつくっているかをインタビューします。

Copenhagen Kommune(市役所)

・難民問題

日本で昨年難民認定されたのはわずか二桁。
欧州ではシリアの内戦から逃れるために、危険を冒してでも欧州へ居場所を求めている人々がいます。
日本は関係ないからではなく、
戦争が引き起こす事実を知り、この目でみる。自分なりの解釈を高めたいと思います。
フォルケホイスコーレにて世界中の紛争や現状を学んだあと、難民が暮らす場所を訪問します。

Global Hot Spots in Krogerup
Trampoline Huset(難民社会統合支援団体)

他にも、現地に住んでいるデンマーク人や日本人ともミーティングを重ね、
わたしの視点からみた民主主義の根っこの部分をつかんできたいと思います。


今回の行程の行き先についてや、この団体に質問してみてほしいなどがありましたら、
info@kurasou.orgまでお気軽にご連絡ください。

また今回の各分野ごとの報告会を予定しています。
追って情報を追加していきますので、ご都合があう方はぜひご参加ください。

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学生時代に友人に会いに訪れたフィンランドの湖。生き方そのものをリセットした旅。 今回の留学もわたしの転機となりそうです。


藤岡聡子