「私たちにとっての政治との向き合い方とは、なんだろう。」
20代から50代、年齢や経験も異なる多様な16人の方が集いました。
親と子の20年先を考える
政治に無関心で今まで来てしまい、「このままではヤバい(日本も自分も)」と思い、でも何から始めていいのかわからなかったのでワークショップに参加しました(30代・ 2児の母)
参加された方々同士、テーブルごとに今日なぜ来たのか、
暮らしの中でどんなことが気になっているのかなどを自己紹介も交えて話をしたあと、
開催元のKURASOU.、NPO法人YouthCreate より活動の紹介をしたあと、内容に少しずつ入っていきました。
ワークショップのテーマは、【親と子の20年先を考える】。
財務省・総務省から出ている4つの数字のデータを紹介し、
私、そして子の約20年先はどうなっているのだろう?と思いを巡らす時間から始まりました。
ご紹介したのは、①人口ピラミッド ②国の財布(歳出・歳入) ③国の借金 ④社会保障 のデータ。
客観的な数字を見ると、冷静に判断できる部分がありました。目先だけに振り回されないで考えることが必要だと思いました。(40代・1児の母)
自分は、子どもはそのとき何才?
その後、NPO法人YouthCreate が無償で公開しているシート をこのワークショップ向けに少しアレンジし、
個人ワーク、グループ内で話す、ということを繰り返していきます。
最初に行なったのは、「有権者ジャーニーマップ」。
縦軸に政策(今回の場合は、社会保障・女性の活躍(働き方)・教育無償化・保育、少子化対策の4つ)、
横軸に日付を入れ、政策が自分や家族の暮らしに一番色濃く関係してくるタイミングについてそれぞれが記入します。
「自分は、子どもはそのとき何才?」「どれも全て関係するけどやっぱりタイミングが違うんだね」などど声が聞こえてきます。
次に「有権者レーダー」で、先に挙げた政策を0~10までで自分の関心度の高い順に決めていきます。
その2つを記入した上で、各党の政策を見比べる時間に。
(今回は 衆議院議員選挙2017「重点政策・公約比較表」政治山 を使用しました。)
政党ごとの違いを俯瞰できたり、地方と都市部の課題の違いによっても政策を見極めることが大事。(40代・1児の母)
記入し対話していく時間はあっという間に過ぎていきます。
参加された方々が乗り出し、身振り手振りが大きくなって話をされるほど熱量を感じたので、
それぞれのグループで話したこと、感じたことを発表していただくことにしました。
「女性としてどう生き、働いていくのかがすごく問われているなと思いました。現実と理想のギャップがこわいですね。。」
「政党の言葉に不安を感じることがあります。しっかりと地に足をつけて考えていかないと、あおられてしまうというか。ちゃんと考えていかないといけないと、と思いました。」
「保育、教育の無償化はタイムリーかもしれないけれど、その質は?具体的なことが話されていないですよね。世代によって考えも違うし。そんなことを話せてよかったです。」
「社会保障ひとつにとっても、年金や小児医療などいろいろとあることが話の中でわかってきました。地域によっては、保育無償化はとても響くだろうし、都市部だけのことを考えていてもまた違ってきてしまうなと思います。」
アンケートにもたくさんの言葉を頂きました。政治に限らず、同じ子育て世代に対する発見や、ご自身のお子さんのことにまで色んな気づきがあったことがうかがえます。
- いろんな思想&バックグラウンドの人がいると、「へ〜っ!」という発見があって、イイですね!(30代・1児の母)
- 自分の息子と同じ年の参加者さんとワークさせていただいてとてもよかったです。チームの方が保育士さんで、息子の保育士なので、息子の仕事のことや他の保育所のことなど教えていただきました。(50代・2児の母)
- 子どもたちと一緒の空間で、静かすぎない空間が居心地よかったです。同じ子育て世代のみなさんも(政治の話を)話したがっているのがわかってよかったです!(30代・1児の父)
今回のワークショップは、選挙直前ということもあり、
参加された方が黙々とワークに取り組み自分自身を深めている様子が特に印象的でした。
それと同時に、「正解がない」政治との向き合い方をしていこうという姿勢がとても際立っていました。
2014年から始まった親の学び直しの場を、今もなお必要とし継続して参加してくださる方、
こんな場所を待っていた!と満面の笑みで楽しそうに参加してくださる方など、
開催者としてとても胸が熱くなる光景でもありました。
参加くださった方々、誠にありがとうございました。
(KURASOU. 藤岡、野中)