公園の木々が色づきはじめ、秋の深まりを感じる季節になってきました。
今回のKURASOU.工房は「廃棄物」。
家から出たゴミの行方をテーマに渋谷清掃工場親子見学を開催しました。
渋谷清掃工場では、渋谷区と一部の新宿区の家庭から出た可燃ゴミを処理しています。
今回は工場のご担当者にご協力いただき、通常の団体見学をKURASOU.風にアレンジ。
小学校の社会見学で行った方も多いと思いますが、大人になってから改めて自分の目で見る清掃工場、
みなさんはそれぞれ何を感じたのでしょうか?
捨てたゴミの先には処理する「人」がいる
まずは渋谷区のゴミを回収しているご担当者に清掃車の仕組みを説明してもらいました。
その後は清掃車に親子でゴミ袋の投げ入れ体験。
今回は体験用のゴミ袋でしたが、実際のゴミ袋には時々危険なものも混ざっていることがあるので、
回収時には近づかないでくださいとの注意。
可燃ゴミの中に注射針やガラス、長い竹串などが入っていて、
持ったときに刺さったり、圧縮時に飛び散ったり、作業時の怪我も多いとのことでとても心が痛みました。
捨てたゴミ袋のすぐ先には「手で回収する人」がいる。
これはゴミを考える上で、まず大切なことだと感じます。
(長い竹串は折ってから可燃ゴミに入れていただけると助かりますとのことです。)
東京23区最後の埋立地の寿命はあと約50年
続いてゴミに関するビデオを鑑賞後、いよいよ清掃工場の見学です。
可燃ゴミが灰になるまでの流れ、職員が24時間体制で監視する中央制御室、
減量化や再資源化のための技術、燃やした蒸気を利用した発電設備など、
ゴミを減らして埋立地の寿命を伸ばすためのさまざまな工夫や努力を実際に見ることができました。
感じたからこそ、実践したいこと
最後はKURASOU.工房が大事にしている参加者同士の意見交換タイム。
様々な角度からの意見やアイデアを知ることは、とても有意義な時間です。
〜参加者感想より〜
・ 実際の現場を見ることで意識が変わった
・ 先日断捨離をしたが、その後のモノの人生が見えた。
・ 渋谷の街中に清掃工場があることを知らなかった。
・ ゴミ処理にかかっている費用が大きくて驚いた。
・ 子どもにもゴミの行き先を教えたいと思う。
そしてそれぞれが自分のライフスタイルや関心事の中で、
ゴミに関して明日からやってみたい行動を発表してくれました。
〜参加者今後のワンアクションより〜
・ 食べ残しをしないように気をつけて生ゴミを減らす。
・ 最後をイメージし使い道や必要性を考えてモノを購入する。
・ 容器包装のビニール袋を減らす、畑で野菜を自給する。
・ 今日の体験を近所の友人に話したりSNSで発信する。
・ 洗面所の水滴をティッシュではなくタオルで拭く。
・ サランラップの使用頻度を減らす。
ゴミ問題は深刻ですが、「ゴミを減らさねば」という義務感だけで
モチベーションを保つことはなかなか難しいと思います。
また、ゴミの量も生活状況や家族構成によっても異なります。
私自身子どもが生まれてから日々のゴミの量も種類も増えたなぁと実感していますが、
まずはゴミについて知ることが、無理なく持続できる減らし方や心構えを見つけるチャンスだとも考えています。
今後 KURASOU.「廃棄物」では、ゴミをきっかけに、
自分のライフスタイルや好みに合わせたモノとの向き合い方やモノの可能性を考え実践してみる、
その結果「ゴミも減っていた」。
そんなアプローチを目指していきたいと思います。
Special Thanks:
1. NPO法人 greenbird 中野グループリーダー見尾田さん
今回は特別ゲストとしてゴミ拾いボランティアNPO法人 greenbirdの見尾田くんに活動紹介をしてもらいました。
老客男女問わず気軽に参加できるゴミ拾い、ぜひお近くのgreenbirdをチェックしてみて下さい!
2. asobi基地
KURASOU.では別室でのasobi基地保育ですが、今回は初の併設に。
子ども達は併設のasobi基地で遊んだり、パパやママと一緒にいたり、それぞれ好きなペースで過ごしました。
移動の際は保育士さん達にも同行してもらい、見学中の親達をサポートしてもらいました。
☆ 百聞は一見に如かず。東京都23区の清掃工場の見学日はこちらをチェック
(今回のスケルトン清掃車と回収ご担当者のお話は特別に手配していただいたものです。
通常の個人見学や団体見学に含まれているかはわかりかねるため、ご興味のある方は各清掃工場へお問い合わせください。)
(KURAOU.「廃棄物」担当 有吉 緑)