【活動報告】「有権者レーダー」をつくるワークショップ(藤岡・森垣)

KURASOU.の藤岡です。
選挙前日の今日、こどもとともに北風吹き抜ける、中野ブロードウェイ通りを抜けて向かった先は・・・。

KURASOU.と一緒に「政治」の回をつくってくださっている、NPO法人YouthCreateさんのワークショップ、
【12/13開催!】有権者レーダーを作ろう!〜マニフェストを自分事にする方法教えます〜 に、メンバーとともに参加してきました。

(開催概要より抜粋)

|マニフェスト?どうやって読んだら良いのか分からない

選挙が近づく度に、私たちを悩ませる問題、それは
「一体誰に投票すれば良いんだろう?」
ということ。
各政党や候補者はマニフェスト(選挙公約)を公表していますが、そんなのじっくり読む機会なかなかないですよね

もちろん、自分がどの政党と考えが合っているかを簡単に知る、いわゆる「ボートマッチ」というサービスがあったり、各メディアが主要政策テーマについてはまとめてくれていたりして、投票の手助けにはなっていると思います。

でも、一見似たようなことを書いていても、中身は結構違っていたり、候補者、政党にそれぞれ個性があるのがマニフェスト。そしてやっぱり投票するなら自分の大切にしたいことを同じように考えている人に政治を任せたい、と思うのが人の心(?)です。

今回、ワークショップ「有権者レーダーを作ろう!」を体験してもらうことで日々の生活の中で自分が大切にしたい政策テーマを再発見するお手伝いをします。そして、マニフェストのどこの部分に関心があるのかを知ることで、より深く、効率的に、これから先の様々な選挙で実際に自分の選挙区の候補者や各政党のマニフェストを読み解くためのお手伝いにもなればなあ、と思っています。

さぁ、政治をもっと自分事に!

政治と若者をつなぐために、いつも画期的な取り組みをされているYouthCreateさん。
今回のワークショップの企画したきっかけは、
メンバーである女性が、ようやく投票権を持っても、参考となるマニュフェストの読み方はもちろん、
自分の価値基準が何であるかがわからなかったことからだそう。

普段は親の学び場として親を対象にしているわたしたちも、
今日ばかりは、いち20代、いち30代として臨みます。

自らに問う時間

今、みなさんの頭に、パッと思いつく政策はありますか?
子育て支援、教育や東日本大震災の復興。はたまた外交や、経済にまつわるもの。医療や介護、人権など。

ワークショップでは、ポストイットを使い、政策を思いつくまま模造紙に張っていくワークからスタートしました。
子育てをしていると、思いつきやすいものもあれば、その視点はなかったと思える政策が出るのが
多様な年代が集まる場所だからこそ。

模造紙1

 

グループ内で出た政策を大枠にわけ、どの政策と年代が一番関わってくるのかを
図表にします。
年代別といっても、主権者は誰で、誰が一番影響を受けるのか?
防災は一体誰のためのものなのか?
これが今まで思いつかなかった手法で、私もすっかり熱中しました。

レーダーもと1

 

この図表をもとに、いよいよ有権者レーダー(政治に対する自分軸の言語化)を行ないます。

わたしのレーダー1

 

わたしの有権者レーダーは8つの政策のうち、以下の3つを優先事項にあげました。

  • 教育・人材育成
  • 環境(環境保全・エネルギー)
  • 地方創世

わたしは全般的に他の政策に対する関心も高かったのですが、
次世代につないでいくために、いま自分ができることはなんなのだろう、ということが軸だったようです。

前よりも、少しだけ前向きな投票へ

有権者レーダーをつくったあとは、それぞれの地域からの立候補者のマニュフェストを見比べる時間です。
わたしは、【東京12区】が該当ですが、
知る人ぞ知る、混戦が予想されている地区に該当するだけに、非常に頭を悩ませていました。

結論からいうと、完全に自分の有権者レーダーに一致する候補者はいませんでしたが、
政治に対する自分軸の言語化をした後では、
いままで先入観から読みもしなかったマニュフェストを読み込む大変良い時間となりました。

正直なところ、国政選挙は、暮らしごととして捉えるにはあまりにも大きなものだと思います。
様々なメディアの文章にも相当な量目を通しましたが、
依然としてわたしの中で暮らしごととして候補者を選ぶには困難を極めます。

1つ大きな前進として感じたのは、春の統一地方選に向けて、
KURASOU.として非常に意味のあることができる光がみえたように思います。
より身近な地方選なら、今回悩みに悩んだプロセスを、さらに具体的・主体的に
表せる手法がみえてきました。

コミュニティを行き来することの大切さ

今回、同じテーブルには、20代前半の大学生から30代前半まで、
普段なら関わらない世代とのディスカッションを通して進めました。

ふと気がつくと、いつも同じようなバックグラウンドや、子育てコミュニティに居る自分を、
偏りを持たないように定期的にコミュニティを行き来することを心がけてはいますが、
なかなかパワーの要る作業だと感じることがあります。

今回大きな収穫だったのは、一見子育てや地域のことなど考えもしていないだろう・と勝手に考えていた
20代前半の大学生と、わたしの有権者レーダーが、3名みなほぼ一致したことでした。

国づくりは、人づくり。
緑を残していきたい。
心が豊かな人を増やすには地方から。

現役の大学生とこんな話ができるとは思っていなかったので、おばさん(!?)のように喜んでしまいました。

別のテーブルでは、高校教諭も参加していたようで、生徒に政治を身近に感じてもらうにはどうしたらいいのか、
このような場でヒントを得たい、といった若者も居たようです。
確かに、学校教育にもっとこんな時間があればなぁ・・・と思いました。

普段居るコミュニティから一歩踏み出すと、
新しい思考の交わり、多様性を自ら見いだすことができるのだと、実感した時間でもありました。

マニュフェスト比べ

 

明日はいよいよ投票日。
まだ期日前投票に行かれていないかたは、ぜひ今回のワークショップの流れに沿って、
お子さんを寝かしつけたいまからでも、やってみることをおすすめします。

(藤岡・森垣)