【開催レポート】日常は政治につながっている。ハンドブック「子育てと政治をつないだら」発行記念ワークショップ

ほんの少し曇り空ながらも、雨が上がった朝。
東京は大塚にあるこそだてビレッジに、ハンドブック「子育てと政治をつないだら」発行を記念し行なったワークショップには、
専業、共働きの親はもちろん、行政職員、議員の方など、多様な子ども大人総勢約30名が集いました。


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「子育てと政治のつながりを、もっとわかりやすくしたいですよね〜。」

このハンドブックは、2014年より親が政治を学ぶ場をKURASOU.とともにつくり続けてきた
NPO法人YouthCreate 原田さんと打ち合わせの最中に出たこの一言がきっかけとなり、
以降約8ヶ月をかけて発行に至りました。

最初に、ハンドブックの読み解きを原田さんよりお話ししました。

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1、【グラフ】税金の使われ方ってどうなってるの?

 私たちの納める税金。暮らし全般、子育てに関係することには、何に一番税金が使われているのでしょうか?
総務省のデータを元にした東京23区の歳出(支出)の平均割合と、子育てに関する14項目の歳出(支出)の平均割合を
グラフにしました。

2、【年表】子育てと政治の今までとこれから

 子との暮らし、良くなってる?悪くなってる・・・? 
1946年から2016年までの「学童保育」「産休・育休」「待機児童」「政治の動き」の動きが
一目でわかるように年表にしました。「待機児童」に関するコラム付き。

3、【対談】区職員と考える「行政と市民がつくるこれからの暮らし方」って?

 「政治」ってわかりにくい。生活する上で近いはずの行政でさえ、とっつきにくい。そんなイメージありませんか?
街を良くしたいとフットワーク軽く「街中に出て人に会う」自治体職員のお二人と、
NPO法人YouthCreate 原田、KURASOU. 藤岡が、
これからの暮らしをつくっていくにはどんな手がかりがあるのかを考えてみました。


4、【用語解説】政治・行政への声の届け方

 これだけは知っておきたい声の届け方を紹介しています。


5、【Q & A】政治と暮らしにまつわる素朴な「?」

 今さらこんなこと聞けない!そんな素朴な疑問に、NPO法人YouthCreate 原田がお答えします。詳しくはハンドブックページより

 

私たちが持っている力を最大にするには

IMG_4750続いては市民と政治の距離感、これからどうなる?をテーマに、
ゲストに市民の草の根活動を広めている、コミュニティ・オーガナイジングジャパン代表の鎌田さんを迎え、
市民と政治のこれからを考えるべく、国内の事例をヒントに考えていきました。

コミュニティオーガナイジングとは?
どうやって仲間を集めていくのか?
行政と市民の役割分担をするには?などを事例やトークから見いだしていきます。

  • 東北の母のプロジェクトはとても勉強になりました。当事者ことやる気もMAXなんですよね。
    子育てまっさかりだから大変なんだけど。「今だからこそやれること」もう一度棚卸しをしてみよう!と気持ちを新たに。

  • 「おまかせごと」「なんとなくを断ち切ると身近になる」「ストーリーの共有」心に響きました。誰もが自分のストーリーを話せるようになるのが理想ですね。

  • 何かをするとき、同じフィールドの仲間だけでなく違うフィールドの仲間を入れることも新しい変化が生まれる。

など、参加者から感想が寄せられました。

政治ごとは暮らしの中にある

IMG_4788IMG_4782 IMG_4796最後はグループ内で「私と政治、これからどう向き合う?」をテーマに、アクションシートに行動のアイディアを埋めて行きます。

  • 日常に少し立ち止まって自分の生活を振り返る事。子ども達にとって大切なこと、
    大人が大人都合だけで考えてしまっていることに気付くことができた

  • 子どもと一緒に選挙に投票にいくまでのプロセスもじぶんごととして政治を考えるきっかけになる。
  • またお話したい方々と出会えました

など、グループ内でも次の行動へつながる仲間と出会えたりなど、大いに盛り上げる時間となりました。

グループワークの内容を全体に発表する時間では、

  • 地元で政治の話をする場を持つために動きます
  • 政治って難しい、わからない。そんな状態でも話せる”図々しさ”が世の中にもっとあればいいな
  • 家族で投票まで行くプロセスを話し合うことにします
  • 小学校の統廃合というテーマを、もっと家族としてよりよく向き合いたい。話し合いの場に子どもを入れるなど動いていきたい

など、「こうあったらいいな」「こんなことします!」などたくさんのアイディアが発表されました。

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政治への向き合い方や子育てに正解はありません。
ましてや、「子の未来のために!」と言われてもまだ見えない未来の話をしても
ピンとこない方もいるでしょう。
正解がないからこそ、親が学び続け、対話する文化をつくりたいと心から願い、これからも活動を続けていきます。

ハンドブックは手渡しで一部200円、郵送で一部300円で販売を開始します。
詳しくはハンドブックページよりご覧ください。

 

最後になりますが、発行にあたりご協力いただきました、

東京都中野区職員
特定非営利活動法人ストリートデザイン研究機構 理事長 酒井直人さん
東京都豊島区職員 安達絵美子さん
NPO法人コミュニティ・オーガナイジングジャパン代表 鎌田華乃子さん
NPO法人ファザーリングジャパン理事 西村創一朗さん
NPO法人YouthCreate、KURASOU.主催ワークショップに参加下さったみなさん
そして8ヶ月間ともに作り上げてくださった、NPO法人YouthCreateの職員のみなさんへ、心から感謝申し上げます。


(藤岡)